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ビールの開発

グラスにはいったビールのイメージ写真

発売から30余年、進化し続ける「辛口」

グラスにはいったビールのイメージ写真

1987年、ビールに「辛口(ドライ)」という新しい概念を生み出した「アサヒスーパードライ」が誕生しました。「さらりとした飲み口、キレ味さえる、いわば辛口の生ビール。」というコンセプトの下、常に醸造技術に磨きをかけ、徹底した品質管理と生産技術開発で、発売から30年を経た今なお進化を続けています。さらに、よりクリーミーな泡を実現するためのディスペンサーや環境負荷低減に配慮した容器包装開発などにも取り組んでいます。

  • キレを生み出す酵母の特性を遺伝子レベルで解析

    研究イメージの画像、酵母の顕微鏡観察の様子

    「アサヒスーパードライ」に使用している「318号酵母」は、アサヒグループが保有する数多くの酵母ライブラリーの中から選抜された、高い発酵能力(糖分を資化してアルコールや炭酸ガスをつくる能力)を持ち、キレのあるビールをつくることができる特別な酵母です。この318号酵母の特性を解明することで、さらにこの酵母のポテンシャルを引き出すことができると考え、遺伝子解析に取り組みました。その結果、糖の取り込みに関わる遺伝子、増殖に関わる遺伝子、アルコールや炭酸ガスの生成に関わる遺伝子の、3種類の遺伝子を多く持っていることが明らかになりました。これらの遺伝子を活性化させる発酵条件を整えることで、キレ味に磨きをかけることができていると考えています。

  • 泡持ちを向上させる新たな醸造管理技術の開発

    開発イメージ画像、テストプラントでのビール仕込みの様子

    ビールの品質を追求する上で、見た目の印象を大きく左右する泡の存在を欠かすことはできません。視覚的にも最後までおいしく飲んでいただくため、きめ細かく均一な泡を、より長持ちさせる研究に取り組んでいます。ビールの泡持ちを支えるのは、麦芽由来のタンパク質とホップ由来のイソα酸です。しかし、一部のタンパク質は製造工程中に減少する上、タンパク質が分解してできるアミノ酸は、逆に泡持ちを低下させる原因にもなります。そこでビール製造の仕込み・発酵・ろ過の各工程を精査し、タンパク質の減少を抑制しながら、アミノ酸を低減させる新たな醸造管理技術を開発しました。この技術を2018年4月より全工場へ導入し、より泡持ちのよい「アサヒスーパードライ」をお届けしています。