Computer Aided Engineering(CAE)とは
ものづくりの現場で、従来行われていた試作品による検証や実験のかわりに、コンピュータシミュレーションを用いて検証する技術です。
開発・製造時にCAEを導入することで、検証にかかるコスト・時間を大幅に削減できるうえ、多角的に漏れなく実証が可能なため、最適解を導き出す確率が飛躍的に向上します。また、工場の製造ラインなど実験室では再現しにくい現象が模擬できるため、スケールアップの検証にも役立ちます。
アサヒグループ内での研究のはじまり
アサヒグループは、食品業界では先駆けて2009年頃よりCAE技術を導入し、様々な課題解決に活用しています。例えば、飲み込みやすいサプリメントを効率よく開発するため、CAEを用いて錠剤の直径や厚さから、飲み込みやすさを予測するモデルを作成しました。このモデルから得られる結果を、アサヒグループの一部のサプリメント形状設計に活かしています。その他にも、嗜好性に優れたグラスの設計など、実際にお客さまの手元に届く商品にもCAE技術を活用しています。
主な研究成果
飲み込みやすい錠剤の形状設計
容器開発の高効率化
飲料殺菌条件の最適化
製造機器の強度予測 etc..

大規模な機械製造業と比べ、試作品をつくりやすい食品業界では、多くの企業が開発者の経験やノウハウに基づいてものづくりに取り組んでいます。しかし嗜好が多様化する昨今、開発や製造現場ではありとあらゆる検討や試作を行い、これまで見落としていたような課題まで、解決策を見出していく必要に迫られています。
アサヒグループはこれまでに蓄積したCAE活用の知見をもとに、お客さまにとってより利便性や快適性・嗜好性などを高めた商品を届けながら、この技術を食品業界のほか医薬品業界などにも広めていきたいと考えています。これにより、生産者側の効率を高め、ものづくりの発展に貢献することを目指しています。
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