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おいしく継続!食物繊維入りビスケットで 便通改善効果を実証

女性の二人に一人が悩んでいるとも言われる便秘。便秘を改善するには食生活の改善、特に食物繊維を多く摂ることが推奨されています。しかし目標摂取量の18g以上に対して、女性の平均は14gと届いていません。足りない4gは通常の朝昼晩の献立に、サラダボウル一杯分のサラダ(※1)を加えることで補えますが、継続するのは容易ではありません。
※1:レタス2枚、トマト1/3個、きゅうり1/5本に含有の食物繊維量で換算
そこで、忙しい朝や、間食として手軽にとれる“ビスケットタイプ”にすれば、継続して摂取することができるのではと考え、その検証とともに、便秘改善への効果についても調べました。
試験食は、小麦ブラン等の食物繊維を1個装あたり6g含むビスケットを用いました。
事前アンケートで便秘がち(「便秘だとおもう」もしくは「どちらかといえば便秘だとおもう」と答え、かつ週2~3回以下の排便回数であると回答)の20代~50代女性47名を3グループに分け、試験食品をそれぞれ1個装、2個装、3個装摂取してもらいました。摂取期間は4週間で、摂取期間の前後に2週間の観察期間を設けました。
毎日1個装、3個装を摂取したグループは摂取開始から1週目以降、摂取前に比べて便量が有意に増加しました。2個装を摂取したグループは4週目のみ摂取前に比べて便量が有意に増加しました。
さらに、実感した効果に関するアンケートの結果、便量や排便後のすっきり感など、排便が改善した人ほど、肌のうるおいやツヤ、ハリといった肌状態の改善、むくみ、疲労倦怠感が改善する傾向がみられました。
試験期間中のビスケット摂取率(※2)は97.9%で、ほとんどの人が、ビスケットを継続的に摂取することができました。また、摂取終了後におこなった摂取意向に関するアンケートでは、約8割の方が、「1週間以上、摂取を続けられる」と回答しました。
※2:摂取率=28日間の平均摂取率
普段の食生活で不足しがちな食物繊維を補うことで、便秘が改善した他、肌やむくみ、疲労感の改善もみられ、QOLの改善が期待できることが分かりました。また、ビスケットの形状であれば、日常的に食物繊維を摂取し続けやすいことがわかりました。
便秘は万病のもとといわれ、体の不調や、さまざまな病気につながることから、食物繊維入りビスケットは、実用的な未病対策になると考えられます。
今後も、お客様の日々の健康づくりに役立つ食品の研究開発を進めてまいります。
■学会発表
便秘女性における食物繊維含有食品の実用的摂取方法の検証
https://rd.asahigroup-holdings.com/research/presen/448.html