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ビール混濁乳酸菌のホップ耐性機構に関連する長年の研究で平成19年度「日本醸造学会奨励賞」を受賞

※「有害」という表現は、ビールに生育し「液が混濁する」「味が変る」「臭いがつく」ことにより“商品としての価値を失う”という意味で使用しています。「お腹をこわす」等、人体にとって健康を害するような影響を及ぼすことを意味するものではありません。また、ビールにおいて健康を損なう微生物が生育しないことは一般的に 知られており、当社の調査でも確認しています。
現在、日本のビール市場は“生ビール”が主流であり、お客様はビールの「鮮度」に対して多くの関心を寄せる傾向があります。このような中、熱殺菌を行わない“生ビール”を商業規模で製造できる技術は、日本が先行しており、他の国ではほとんどの場合何らかの形で加熱殺菌が施されています。広大な製造設備に、液体を酵母以外の雑菌が生育しない状態で1~2ヶ月かけて発酵・熟成し、さらに大量の製品を無菌的に充填することを可能にした微生物管理技術は、“生ビール”を愛する日本のお客様の厳しい目に鍛えぬかれて大成したものといえます。
鈴木をはじめとした分析技術研究所は、検査技術と衛生管理を進化させ、品質保証の土台を支えていくとともに、研究内容を広く公開し、世界の情報発信基地となっていくことで、ビール業界の発展に貢献していきたいと考えます。また有害微生物の研究分野で世界をリードし、また、品質保証に関わる最新の微生物検査法を世界の標準法に高めるべく、今後も研究活動を継続していきます。